日本山人参がカザフスタンへ

カザフスタンという国をご存じでしょうか。北はロシア、東は中国、南はキルギス、西はカスピ海に囲まれた中央アジアの国です。石油やウランの資源輸出を背景に高成長しており、2011年のGDPの伸び率がなんと7.5%です。この地にイオングループのコンビニ、ミニストップが地元企業と合弁会社をつくり年内に進出し、多店舗展開してゆくようです。

当院では温熱療法の前に日本山人参茶を召し上がっていただいていますが、この日本山人参を生産から販売まで手掛ける会社の斉田さん(代表)が2年ほど前からカザフスタンに行き、山人参の普及活動を行っています。現地の人のお口に合っていることと、糖尿病にいいことから人気が出て来て、最近はカザフ民族医科大学で実際に日本山人参が人にどの程度の効能があるのかを調べる治験が行われました。
その論文を斎田さんからいただき、読んだところ、驚きの結果が出ていました。それは高血圧合併2型糖尿病患者に日本山人参と糖尿病治療薬を併用すると患者の6割の血糖値が正常化するとともに、血管障害のリスクが30~40%低下するというものです。そしてその結果によりカザフスタンの診療所と保養所で山人参の使用が許可されました。これから現地でますます多くの人が日本山人参に触れて健康になり、大きな話題になるでしょう。

そもそも日本山人参とはセリ科の植物で、漢方であれば当帰(トウキ)、柴胡(サイコ)の仲間で、ウコギ科の朝鮮人参とは異なります。朝鮮人参の効能は人参サポニンが鍵を握っているのに対し、日本山人参はクマリン化合物が主に働いています。
クマリンは植物に広く含まれており、抗酸化物質のポリフェノール類として抗菌作用、エストロゲン様ホルモン作用があり、薬ではワーファリンが抗凝固薬として利用されています。

日本山人参の特徴として血流が良くなることが明らかですが、これは交感神経の興奮を和らげる働きと血小板凝集抑制作用によるものがあります。不眠、うつ、冷え症は交感神経優位の状態が続くことが要因なので、山人参の力が期待でき、当院で扱う第一の理由となっています。また、「人は血管とともに老いる」という言葉があるように、動脈硬化の進展を抑えることがとても大切で、山人参は病気だけでなくアンチエイジングにも役に立ちます。そしてなによりも当院で取り扱っているものが他国でも認められた良い製品であることに嬉しさを感じます。

今年より琉球温熱施療後に朝鮮人参のサプリメントをお勧めしていますが、施療前の日本山人参との相性も良く、温熱効果を長続きさせることができます。
日本と朝鮮の優秀な生薬が琉球温熱をさらに引き立たせ、さまざまな病態改善に働くことを今後も示してゆきたいと思います。