からだが喜ぶ温熱とビタミンC

当院は琉球温熱を取り入れて8年になります。

もともと琉球温熱は沖縄のうるま市が発祥で、当時施設は十数か所でしたが、今では北海道から上海・北京にまで広がり全部で40か所になりました。

がんをはじめとする難病や婦人科系の病気や冷え性の改善で利用される方が多く、当院ではがんが6割でがん以外の冷え性、肩こり、慢性疲労などが4割です。

琉球温熱療法は熱が上下から出てくるドームベッドに横たわり、さらに施療士が熱を発するアイロンのような温灸器を体全体または調子の悪い局所に当て温めてゆきます。この当て方が施療士の腕の見せ所になります。

がん治療において温熱療法としてしばしば併用されるハイパーサーミアは主にがんのある部位の局所に43℃以上の高熱を与えてがんを死滅させる方法です。

一方、琉球温熱療法は深部体温を40℃前後に導くマイルド加温療法が基本となります。

マイルド加温研究の第一人者である伊藤要子先生はマイルド加温は末梢血流増加作用やHSP(ヒートショックプロテイン)活性化作用があると述べています。

がん以外の方には末梢への血行が良くなることで冷えや精神的ダメージの改善に役立ちます。

そしてがんの方には血流増加による抗がん剤の取り込み増加やHSP活性化による免疫細胞(NK細胞、キラーT細胞)の活性化と樹状細胞のがん抗原提示の増強により抗がん作用が発揮されると報告しています。

がんの標準治療との併用において温熱治療は放射線治療の後、化学療法の前が良いようで、今まで当院でもこのように指導をして問題はありませんでした。

当院では高濃度ビタミンC点滴療法と琉球温熱療法の併用を唯一行っています。

高濃度ビタミンC 点滴は抗酸化作用や抗がん作用があるとされ25g以下を美容や健康維持に50g以上をがんの方に用いてきました。

琉球温熱後に点滴を併用すると多くのがん患者さんにおいては副作用もなくQOL(生活の質)の上昇が見られた印象です。

ただ、長時間を要するため患者さんの負担が多くなり継続が難しくなった場合もありました。

このため5月より琉球温熱ベッド上で琉球温熱療法をしつつ高濃度ビタミンC 点滴をおこなう予定です。

気持ち良く寝ている間に治療が済むので、多くの方に体験していただきたいと思います。

photo: 新緑と青空 ぽん太